風
その人を
その人を
ただ、その人であるというだけで
その人を
ただ、そこにあるというだけで
その人を
ただ、生きていてくれているというだけで
その人を
ただ、あるというだけで
そのことで
そのことだけで
もうすでに
その事に
気づいているにもかかわらず
何故
人はそれ以上を
望むのだろう
それが人というもので
決して一人では
生き抜くこともできない
か弱き人であるから
それでよいのだ
それでよいのだ
弱き人としての己を
弱きものであると
ただ赦せばよい
それでよいのだ
それでよいのだ
それでよいのだ
人は弱きものなのだ
そして人は強く
一人では生まれ
一人で死んでゆくのだ
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